
撮ったその場で写真が見れるインスタントカメラ。ポラロイドカメラはその画期的なアイデアで一世を風靡しました。今回は、現在では販売されていないアナログタイプのポラロイドカメラのご紹介です。
デジタルカメラが全盛の現在、アナログカメラでの撮影というのは趣味の世界に限定されつつあります。実際、町のプリント屋さんも少なくなり、アナログ撮影したフィルムを現像しにくいのも事実。状況的にもアナログカメラが今後一般的な存在になるのはさすがに難しいような気がします。
アナログ写真はネガフィルムに写した画像を「フィルム現像」→「印画紙転写」という工程で写真プリントを作ります。「ポラロイドカメラ」は、その「現像」と「プリント」の工程を、写真を撮ったその場で、しかも短時間で自動的に行うことができるのが特長のインスタントカメラです。
※文中で使用する「インスタントカメラ」は「使い捨てカメラ」と区別しています。

▲one600/ultraという2004年に発売された機種(左:折りたたみ時)。
サイズは大きめですが軽量です。
ポラロイド社とインスタントカメラの歴史は1948年に遡りますが、日本でポラロイドが浸透し始めたのは70年代に入ってからのような記憶があります(曖昧ですが…)。当時のテレビコマーシャルの印象が強く残っていて、「すごく便利なものができたなー」と子供心に思いました。
もちろん当時はそんな最新機器を持つ人は自分の周りにおらず、実際のポラロイドカメラや写真を見たのはそれから10年以上後になってからです。
初めてポラロイド写真を見たときは「独特の色合いを持った写真だなー」という感じで、普段見なれた色鮮やかな写真プリントに比較すると少々ぼやっとした印象。でもその独特の雰囲気がかえって臨場感が醸し出していたり、写真を撮ってからカメラからベローンと吐き出されるプリントの動作にとてもワクワクしました。
特にこのプリント吐き出しのアクションは、ちょっとしたエンターテイメントとして周りの雰囲気を和ませる効果がありますね。
 ▲デザインがかっこいいですね。 | |  ▲プリントを吐き出したところ |
ポラロイドカメラの長所は、ズバリ、撮ったその場で写真が見れるという事。みんなが集まって写真を撮って、それを見ながらワイワイする。そういう楽しみを提供してくれるのはポラロイドならでは。なかんか素敵なツールですよね。あと、実用的な例としては、写真スタジオでの撮影の際に本撮前のチェックに使われるなんてことも。こちらはプロの機材を使っているので、かなりしっかりした画像でプリントされます。
逆に短所としては「プリントの焼き増しができない」「スピード優先の撮影に不向き」「連写できない」など。
カメラの機能性としては不十分な部分もあるかもしれませんが、例えばパーティ等の場で撮った写真を見て楽しむとか、1枚だけしかないというプレミア感を活かして”特別な写真”としてプレゼントするとか。コミュニケーションの素材として使うにはもってこいのアイテムです。 | |  ▲フィルムの有効期限が切れていたので写りが薄い感じ |
現在、ポラロイドカメラはデジタルカメラを主体にインスタントカメラの販売を行っていますが、今回いろいろ調べていたら、アナログ機種の復刻版が出るというニュースを見かけました。70年代に発売されたビンテージ機種の復刻版で、こちらはレトロなデザインが根強い人気があるそうなので、この復刻版を待っているファンの方も多いのではないでしょうか。販売時期の公式アナウンスはまだありませんが、アナログの復活もそう遠くないかもしれませんね。
≫ Polaroid - ポラロイド
*** written by フヌール ***
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