
Macintoshの開発でコンピューターを生活に持ち込む事に成功したアップル社が、ハイレベルなインテリアにも馴染むPCを2000年に発表しました。
今年の6月に大胆な円筒形のデスクトップモデルを発表したアップル社。創業者のスティーヴ・ジョブズが亡くなっても、製品のデザイン力やコンセプトに関しては未だ他の追随を許さない感があります。
そんなアップル社が2000年に発表した、コンパクトなデスクトップコンピュータがG4 Cube。当時はコンパクトでキュートなデザインで注目を集めました。


本体の右側にあるのが電源部分。 上部の大きなスリットが排熱口。
このG4 Cubeは現在ではMacMiniに繋がるような印象があります。
ポイントは「コンパクト」「静粛性」「インテリア性」。
まず、コンパクトさに関して言えば、通常のタワー型と呼ばれるデスクトップPCの1/4程度の大きさ。中身を見ると判るのですが、一般的なタワー型は拡張性や冷却性能を高めるため筐体の中はけっこう空洞になっています。
しかしこのG4 Cubeはそういった部分を全てカット。コンパクトな筐体にぎゅうぎゅうに機材が詰め込まれています。
また、これは静粛性にも関連しますが、通常、冷却機能としてPCに必須のファンがありません。
あと、コンパクトさをもたらす最大のポイントは、電源部を外部に出してしまうという荒技です。
この、電源部を本体から切り離すという考え方は、ある意味詐欺のようにも思えますが、2つの問題「ファンレス」と「コンパクトサイズ」を実現するための、一挙両得的な考え方だと思います。
この考え方はMacMiniにも継承されており、MacMiniでは電源部がかなり小さなサイズになるよう改善されています。
G4 Cubeがインテリア性に優れているのは火を見るより明らかですが、その後始まった音楽サービスiTunesやムービーソフトのiMovieなどのサービス展開をみると、コンピューターを「何でもできる家電」にしたいというアップルの戦略を感じる事ができる一台です。
Apple
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